猫の腎臓病(CKD)完全ガイド|症状・原因・治療・予防法
猫の腎臓病、正式には「慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)」は、特に高齢猫に多く見られる病気です。腎臓の機能が徐々に低下することで、体内の老廃物や水分の調整ができなくなり、全身に影響を及ぼします。本記事では猫の腎臓病の症状、原因、診断方法、治療、日常ケア、予防法まで詳しく解説します。
猫の腎臓病(CKD)とは?
慢性腎臓病は、腎臓の機能が数か月から数年かけて徐々に低下する進行性の病気です。腎臓は血液をろ過し、老廃物を尿として排出する重要な臓器です。CKDが進行すると尿量や水分調整がうまくいかなくなり、体内に毒素がたまり、全身の健康に影響を与えます。
腎臓病の主な原因
- 加齢による腎臓機能の自然低下(高齢猫に多い)
- 慢性的な腎炎や感染症
- 遺伝的要因(特定の品種はリスクが高い)
- 慢性的な脱水や食事の塩分過多
- 尿路結石や腎臓の腫瘍など、構造的異常
猫の腎臓病の症状
CKDは初期には無症状のことが多く、飼い主が気づいたときには中~後期に進行していることがあります。代表的な症状は以下の通りです。
- 水を飲む量や尿量の増加(多飲多尿)
- 食欲低下・体重減少
- 嘔吐や下痢、消化器症状
- 毛並みの悪化や元気消失
- 口臭(尿毒症によるアンモニア臭)
- 脱水や貧血、場合によっては高血圧
これらの症状がある場合は、早めに動物病院で血液検査や尿検査を受けることが重要です。
診断方法
猫の腎臓病の診断には以下の方法が用いられます。
- 血液検査:血中の尿素窒素(BUN)やクレアチニン値を測定
- 尿検査:尿比重や蛋白尿の有無を確認
- 画像診断:超音波やX線で腎臓の形態をチェック
- 血圧測定:高血圧の有無を確認
これらの検査を組み合わせることで、腎臓病の進行度(ステージ)を評価し、適切な治療方針を決定します。
治療とケア
慢性腎臓病は完治が難しいため、治療は進行を遅らせ、症状を軽減することが目的です。
- 食事療法:低タンパク・低リン・低ナトリウムの腎臓用フードを使用
- 水分管理:十分な水分摂取を促す(ウェットフードや水飲み場の工夫)
- 薬物療法:血圧降下薬、リン吸着薬、貧血治療薬など
- 定期的な血液・尿検査:進行度のチェックと治療効果の確認
- 補助療法:皮下点滴やサプリメントによる腎臓サポート
日常生活でできる予防とケア
- 新鮮な水を常に用意し、多飲多尿の兆候を観察
- 高齢猫は半年に一度の血液検査を推奨
- 塩分やタンパク質の過剰摂取を避ける
- 肥満を防ぐため適正体重を維持する
- ストレスの少ない環境づくり(静かな居場所、遊びや運動)
まとめ
猫の腎臓病(CKD)は、高齢猫に多く、進行がゆるやかなため早期発見が非常に重要です。症状が軽いうちに診断されれば、食事療法や生活管理で健康寿命を延ばすことが可能です。日常的に水分や食事量、体重を観察し、定期的に動物病院で検査を受けることが、愛猫の健康を守る鍵となります。

