猫の鳴き声図鑑!クルル、カカカ、サイレントニャーの意味と心理

猫の鳴き 猫の行動と心理

猫の「ニャー」以外の鳴き声図鑑:声のバリエーションでわかる心理

猫の鳴き声といえば「ニャー」が定番ですが、一緒に暮らしていると、それ以外にも実に多彩な声を出していることに気づきませんか?

「クルルッ」と鳩のように鳴いたり、窓の外を見て「カカカッ」と奇妙な音を出したり、時には口を開けているのに声が聞こえないことも…。
実は、猫は動物の中でもトップクラスに発声のバリエーションが豊富な動物だと言われています。

これらの鳴き声には、それぞれ明確な「意味」や「感情」が込められています。
この記事では、「ニャー」以外の代表的な猫の鳴き声をピックアップし、その意味や心理状態を徹底解説します。愛猫の言葉(猫語)をマスターして、もっと仲良くなりましょう。

1. 幸せと挨拶の声(ポジティブな鳴き声)

まずは、聞いていて心地よい、ポジティブな感情を表す鳴き声です。これらの声が聞こえたら、猫はあなたに対して好意的です。

ゴロゴロ(喉鳴らし)

意味:満足、リラックス、要求、自己治癒

最も有名な音ですね。撫でられている時やリラックスしている時に、喉の奥から「ゴロゴロ」「グルグル」という振動音が聞こえます。
これは基本的には「幸せ」「満足」のサインですが、実はそれだけではありません。

  • 母子間のコミュニケーション:子猫が母猫に「元気だよ」と伝える合図。
  • 要求のゴロゴロ:少し高めの音でゴロゴロ鳴く時は、「ご飯ちょうだい」と甘えて催促している場合があります。
  • 自己治癒(セラピー):怪我をした時や死の間際にもゴロゴロ鳴くことがあります。この振動周波数(25Hz〜150Hz)には、骨の密度を高めたり、鎮痛効果があったりすると言われています。

クルルッ/プルルッ(トリリング)

意味:親愛の情、挨拶、「こっち来て」

喉を震わせながら「クルルッ?」「プルッ」と短く高く鳴く声です。英語では「トリリング(Trilling)」と呼ばれます。
これは、母猫が子猫を呼ぶ時や、「移動するよ、ついておいで」と合図する時に使う声です。

飼い主さんに対してこの声を出す時は、「やあ!」「大好きだよ」「遊ぼう!」という非常に親愛の情が深い挨拶です。帰宅時や、猫の名前を呼んだ時にこの声で返事をしてくれたら、相思相愛間違いなしです。

サイレントニャー(無音の鳴き声)

意味:最大級の甘え、母猫への呼びかけ

「ニャー」と口を開けているのに、声が全く聞こえない、または「カハッ」という息の音しかしない状態です。
実はこれ、声が出ていないのではなく、人間には聞こえない高周波数の声で鳴いています。

子猫が母猫にミルクをねだったり、甘えたりする時に使う周波数だと言われています。つまり、飼い主さんに対してこれを行うのは、あなたのことを「母親」だと思って全力で甘えている証拠。守ってあげたくなる可愛さですね。

2. 本能と興奮の声(不思議な鳴き声)

特定のシチュエーションでしか聞けない、ユニークな鳴き声もあります。

カカカッ/ケケケッ(クラッキング)

意味:狩猟本能の興奮、もどかしさ

窓の外にいる鳥や虫を見つけた時に、歯をカチカチと鳴らすような、短くスタッカートの効いた音を出します。これを「クラッキング(Chattering)」と呼びます。

  • 興奮:「獲物を見つけた!」というアドレナリンが出ている状態。
  • フラストレーション:「捕まえたいのに、窓があって捕まえられない!」というもどかしさ。
  • 模倣?:最近の研究では、獲物(鳥や小動物)の鳴き声を真似て油断させようとしている説もあります。

アオーン/ナオーン(長い鳴き声)

意味:発情、強い要求、不安

夜中に響き渡るような、長く太い声です。
避妊・去勢手術をしていない猫の場合は、異性を求める「発情期」の鳴き声(ラブコール)である可能性が高いです。

手術済みの猫がこの声を出す場合は、「部屋に入れて!」「誰もいなくて寂しい!」という強い要求や、不安を訴えている可能性があります。また、高齢猫が夜中に徘徊しながらこの声を出す場合は、認知症や不安感による夜鳴きの可能性もあります。

3. 拒絶と威嚇の声(ネガティブな鳴き声)

猫が恐怖や怒りを感じている時の声です。このサインが出ている時は、手を出さずに距離を取るのが正解です。

シャーッ!(ヒッシング)

意味:警告、「あっちへ行け!」

口を大きく開けて、蛇のような音を出します。これは「ヒッシング(Hissing)」と呼ばれる防御のための威嚇です。
「これ以上近づくと攻撃するぞ」という警告サインです。まだ攻撃する前段階なので、この時にそっとしておけば、猫も落ち着きます。無理に触ろうとすると流血沙汰になるので注意しましょう。

ウーッ、ウーワ(唸り声)

意味:一触即発、マジギレ状態

「シャーッ」よりもさらに低いトーンで、喉の奥から絞り出すように唸る声です。
これは本気で怒っている、あるいは極度の恐怖を感じてパニックになりかけている状態です。猫同士の喧嘩の直前によく聞かれます。

ギャーッ!/フギャー!(スクリーム)

意味:痛み、パニック、喧嘩の最中

叫び声に近い鋭い音です。猫同士の取っ組み合いの喧嘩で噛まれた時や、尻尾を踏まれて痛かった時などに出ます。
何もしていないのに触っただけでこの声を上げる場合は、怪我や病気で体のどこかに痛みがある可能性があります。

4. 「ニャッ」「ンッ」(短縮形の鳴き声)

日常でよく聞く、短く切り上げるような鳴き声にも意味があります。

「ニャッ」「ウニャッ」

意味:軽い挨拶、返事

名前を呼んだ時に短く返す声や、飼い主さんとすれ違いざまに出す声です。
「はいよ」「やあ」くらいの軽いニュアンスです。リラックスしており、関係性が良好な証拠です。

「ンッ」「ウンッ」

意味:疑問、着地した時の音

高いところから飛び降りた時や、不意に触られた時に漏れる声です。
また、何か気になるものを見つけて「ん?」と疑問に思っている時にも、口を閉じたまま鼻から抜けるような音を出します。

注意:いつもと声が違う時は?
猫の鳴き声が「かすれている」「弱々しい」「いつもより異常に低い(または高い)」場合は、喉の炎症や体調不良のサインかもしれません。
また、トイレの中で悲痛な鳴き声を上げている場合は、尿路結石などで排泄痛を感じている緊急事態の可能性があります。すぐに様子を確認し、異常があれば動物病院へ相談してください。

まとめ:鳴き声は猫からの「メッセージ」

猫の鳴き声は、単なる音ではなく、飼い主さんへの大切なメッセージです。

「ニャー」だけではない多彩なバリエーションを知ることで、「今、鳥を見つけてワクワクしているんだな」「クルルって鳴いたから、甘えたいんだな」と、猫の気持ちが手に取るように分かるようになります。

ぜひ今日から、愛猫の「声」に耳を澄ませてみてください。そこには、あなたへの愛や信頼、そしてちょっぴりワガママな要求がたくさん詰まっているはずですよ。